日本の歯科医療のレベルは世界でもトップクラスである。
その理由には2つあると考えている。
下に続く↓
1つにはもともと日本人の持つ、手先の器用さと勤勉さから来る。
歯科技工の世界においても、アメリカなどで活躍している技工士の中に日本人は多い。
また技術的にトップクラスと言われるブラジルでも、日系人の歯科医師が活躍している。
反面アメリカなどは法的にはかなりしっかりと縛られているが、個人個人の治療技術としては大した事はない。
そしてもう1つの理由としては、日本での歯科医師の過剰もしくは歯科医院の過剰問題である。
40年程前であれば、朝から患者が歯科医院の前に列をなして並び、何時間も待って歯科治療を受けていた時代があった。
そんな中、歯科医師を増やそうと歯科大学や歯学部が次々と新設され、あっという間に歯科医師が過飽和状態となった。
そのため競争が激化し、「生き残るため」と必死で勉強をするようになった。
もちろんここで言う勉強とは歯学部の学生時代の話ではなく、歯科医師になってからの事である。
毎週の様に必ずどこかで歯科関係の学会や勉強会、セミナーが開かれている。
そしてその参加費も1回数万円~数10万円のものまである。
年間参加で100万円以上の講習会もざら。
そうして当然歯科医師の技術や知識レベルは、40年前と比べ格段に上がって来た。
もちろん昔から勉強熱心な歯科医師はいたが、全体的にその様な風潮となった。
とても素晴らしい事ではあるが、歯科医師が増えた結果そうなっているため、生活が困窮する歯科医師や、経営難で閉院を余儀なくされてしまう歯科医院も出て来た。
日本の歯科医療のレベルが世界レベルになったその裏で、歯科医師が稼げなくなって来ていると言うのは、大変皮肉な事である。
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