相変わらず調子に乗って歯科医院バッシングの記事を書いている週刊ポスト。
まぁ、売れているのでしょう。
(歯科関係者だけに…笑)
歯科医師だけで10万人いるわけですから、それなりに売れますよね。
しかし、この号でもまた疑問符のつくような事が書かれておりますので、私見ではありますが解説させて頂きます。
まず、Part1の「歯を抜きましょう」と言われてもうなずいてはいけない!のパート。
タイトルだけを見れば確かにその通り。
しかし、記事の内容では↓
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首都圏在住の元音楽教師の60代女性が、歯周病の進行によってブリッジと部分入れ歯をしていた。
その方が360万円かけてインプラント4本入れその上にセラミックを被せた。
そして10年後「セラミック部分が欠けて、またネジの頭の部分に穴が開いた。」との事。
それを歯科医師に抗議した。
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と書かれている。
10年…
人間の身の回りの物で10年変わらず毎日ハードに使用しているものがあればぜひ教えて頂きたい。
新潟医療センターのHPによれば、人工膝関節の寿命は10~15年と書かれています。
(http://www.niigata-medical.jp/examination/departments/09/joint.html)
もちろん前後すると思います。
人工関節は寿命が来れば再手術です。
しかし、このインプラントの場合は再手術の必要はなくその上のセラミックをやり直すか修理すれば良いだけです。
こう言った話を聞くたびに日本人の「歯に対する意識の低さ」を感じてなりません。
一日一回程度しか使わない高額掃除機ダ〇ソンを10万円くらいで買っても、保証期間は5年で納得。
ハイブリッドカープリ〇スを250万円くらいで購入したとしても、10年経てばそろそろ換え時かな?と思うだろう。
(個人差はありますが)
しかし、歯だけは何故か一生もつだろうと思っている。
もちろん、何度も病院には行きたくないと言うのはわかりますが、「自分の体」なのです。
「歯はお金がかかる、でも大切な自分の体だから。」と言う思考に何故ならないのか?
その理由は明解で、日本では「国民皆保険」が存在しているので「虫歯や歯周病になってもすぐ治せる」と思っているのです。
しかも安く。
もう一度言います、しかも安く。
この安いと言うのは決して最高の治療ではなく、最低限のセーフティーネットと言う意味でのものです。
もちろん最低限のレベルでも医療が受けられるのは、世界的に見てもとても素晴らしい事なのですが、日本国民はそれを理解しなければならないのです。
国家レベルで理解していないがために、海外で「日本のプレジデントは歯に気を使わないのか?」と不思議がられてしまうのす。(事実)
話がかなりかなり、それましたが、インプラントの成功と言うのは再手術を必要としない事であり、上のセラミックスは経年的に変化するのは当たり前という事なのです。
そのため今回のケースで言えば10年間安価な「入れ歯」で不快な思いをせずに、快適なインプラントとセラミックスで生活を送れた事で大変素晴らしいという事が言えると思います。
ただし、この雑誌のネタになってしまった唯一のポイントと言えば、最初のキメ文句である。
(本当に言ったかどうかは正直怪しいが)
「一生もつ」と言った事である。
もちろんインプラントが再手術をせずに行けると言う事であるが、一般の知識のない患者さんにはそれは分かるはずもない。
歯科医師は技術と知識の研鑽だけでなく、その辺の患者説明も丁寧にしなくてはならないと思う。
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